2004.11.24 スウェーデンの学校

ネディと父母のために書き始めたこの日記もこのごろは他の人たちも読んでくださっているようで、ちょっと心して書かないとと思っているところです。以前は母に字が間違っていたわよとメールをもらったりしていたのです。

さて、Belkoさんからスウェーデンの学校が余り勉強しないということにおどろいていらっしゃる様子だったので、今日は少し学校のことを書こうかなと思います。

このごろは予算削減で、だいぶ事情も悪くなったとはいえ、スウェーデンの学校では多くても30人くらいのクラスに1人の教師、そして補助の先生もたいてい付いているクラスが多いようです。クラスも2つか3つのグループに分けて、勉強することも多いようです。
そして、低学年では本当に形ばかりの宿題が週に一回出るかな、と言う感じで、夏休み、冬休みなどは全く宿題無しです。土曜日の日本人補習学校に通っている我が子達だけが宿題に親子で悩まされています。

スウェーデンの学校では国語の教科書みたいなものもなく、その子の能力にあった本をそれぞれが読んだり、その子の能力にあった作文を書いたりしています。また、算数なども日本のように先生が説明して皆いっせいに同じ内容を、同じページをやっていくのではなくその子の能力に合わせたところをその子のペースでやっていくクラスが多いようです。
日本の教育を受けた私にはちょっと戸惑いと不安がないわけではありません。
でもネディを中学まで日本人学校に通わせて、何より良かったと思うのは、小さいころから宿題などをこなしながら、勉強をするという姿勢が付いていて高学年になって成績がつくころになって慌てなくてすんだということです。
成績も八年生、つまり中学2年になって初めて優良可の三段階評価がつきます。

かなり自由な教育のようで、先生はかえって大変ではないかと思います。
日本人学校のおかげで、日本の子供が受けるのと同じ算数、数学も習ったため、内の子供達は数学はかなりクラスで進んでいるようです。
ただし、掛け算の文章題など、よーくその国の言葉で考えるとなるほどとわかることなのですが、日本の方法と計算が全く逆になってしまうため、小さい子には混乱を招くこともあるようです。でも、日本の九九のおかげで計算はクラスの子達よりはるかに速く出来るようです。
九九のないスウェーデンの子達はどのように掛け算を覚えていくのか不思議でなりません。計算はうちの子供達は日本語でやっていると言っています。

スウェーデンの学校では社会などそれぞれがテーマを決めてインターネットや本などから自分で調べてまとめ、発表をするという勉強も沢山しています。こういう勉強は私が最も不得意とするものでした。中2の謙の英語の勉強にしても、パワーポイントで英語で日本の紹介を作って発表していました。自分の子供ながらなかなか良いものが出来ておりびっくりしました。
英語といっても、社会、歴史、コンピューターなど色々な内容を含むものでした。

このように宿題も少なく、受験勉強というものもなく過ごしている子供達が高校生くらいになると日本の高校生と同じような程度になるのはどうしてでしょう。
数学など中3までははるかに日本の中3の内容からはかけ離れたくらい遅れているのに、ネディは高校に入ってからは結構難しくなってきたといっていました。
ということは日本のように小学生からがりがり勉強をしなくても高校生くらいになったら追いつくと言うことなのでしょうか?

英語の宿題などを見ても、日本の子供達のように文法もしっかりしておらず、信じられないような基本的なミスをしているのに、字幕も付いていけないような英語の映画を見ていてけらけら笑っている子供を見て、意味わかるの?と訊くとわかるからおかしいんじゃない?なんて反対に言われてしまいます。私なんて何年も日本で英語を習ったのに何にも物になっていません。低学年から英語を簡単な会話から入っていく方法で勉強し、6年生では第2外国語をはじめており、こちらの人たちは外国語をいとも簡単に取り入れているように感じます。

日本の学校のようにクラブ活動というものがないので、子供達は地域のスポーツや音楽の活動に参加をしています。
でも、これも家庭環境によってはどうしても困難なものもあります。
共働きの社会のスウェーデンでは子供を送り迎え出来ない家庭ではホッケーのような必ず送り迎えをしなくてはならない活動はさせられません。どうしてもどちらかの親が少し時間の有図のきく仕事をしていないとかなり困難です。
その点、サッカーのようなものだと自転車で練習にいける気楽さからサッカー人口が多いのかもしれません。ホッケーのチームは市に1つ、多くても2つくらいしかありませんが、サッカーはなんチームあるか数えたこともないくらい多くあります。
そんなわけで私も子供が学校に通っている時間帯に出来る仕事、ピアノの伴奏をして、午後は子供の活動の送り迎えで子供のお抱え運転手をしています。

また、スウェーデンの子供は我慢することがあまり得意ではないようです。
日本では、忍耐、努力、などと言うことをよく聞きますが、こちらでは楽しく出来る、というのが第一条件で、サッカー、ホッケーなどを見ても勝つ試合、というより、まず、皆が楽しく出来ることを重点においているようです。だから有名な選手がなかなかでてこないのかなとも思いますが。
先日もホッケーの試合中、一人がタックラされて、倒れてなかなか起き上がらないので心配しましたら、少ししたら起き上がって、次の交代の時にはちゃんと出ていました。あとで謙に聞いてみたら、あの子はちょっと相手のひじがぶつかっただけだよ、スウェーデン人はオーバーだから、なんていっていました。
オフアイスの練習でもグランドを走らされると、もう出来ない、といって弱音を吐く子も少なくありません。
仕事場でも心身症だか、なんだか知りませんが病欠の人が少なくありません。近所の旦那さんもこのごろいつも家にいるようで、家のペンキ塗りなどしているので、どうしたのかと思っていたら、やる気のおきない病気だかなんだかで病欠だそうです。
もう、私には信じられません。

日本にもまた日本の教育にも良い点、悪い点がありますが、スウェーデンにも良い点、悪い点があると思います。
その両方を持った教育方法というのはないのでしょうかね。
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by obreykov | 2004-11-25 06:52
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