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2006.10.26 FNdagen、国際連合の日

10月24日はFNdagenといって、日本語でいうと国際連合の日として、世界中の人々のことを考えながら特に移民を受け入れる国スウェーデンではいろいろなところで、色々な催し物があります。
私が伴奏をしているヴァイオリンのクリスティーナ先生はネディとイヴの先生でもあり、私も彼女との仕事が楽しくてなりません。
私たちは公立の普通の学校のクラス全員がヴァイオリンを週に1度弾くと言う授業を持っているわけで、私たちの勤めている音楽学校の仕事を普通の学校が購入している形をとっています。
私たちは音楽学校から出張するわけで、このヴァイオリン教育の面白い点は、音楽学校の生徒たちのように自分が選んで、ヴァイオリンを習うのではなく、日本の学校の音楽の授業にリコーダーがあるのと全く同じ様にヴァイオリンを弾くのです。
こんな学校がいくつかあり、私は主にその伴奏をしています。
もともとはこの方法をイギリスやアメリカのスラム街で楽器を購入できない家庭の子供達を集めて、その子供達に楽器を貸してあげて教育していき、音楽面以外で大きな成果をもたらしたのを、スウェーデンのエーヴァ ブリットというヴァイオリン教育者が取り入れたのが始まりでした。
私たちも試行錯誤しつつ、形を作っていきました。
そして、何年もすぎてからだんだんとその効果、また嬉しい結果がでてきています。

市から色々な催しに招待を受けたりしました。そして、10月24日のFNdagenには、毎年市のセンターで演奏をしています。今年も小学1年生のクラスを連れて、また、イヴ達のクラスロー フィオールという8人からなるアンサンブルも連れて、演奏しました。
1年生たちはとてもか愛らしく、上手に演奏しました。
クリスティーナは、子供達が使っている、大きな模造紙大の五線紙に書いた楽譜も聴衆に披露しました。
私たちは、学校の校歌にもなっているスウェーデンの樫の木の歌を歌って演奏し、ガテマラの曲をスウェーデン語とスペイン語で歌い、また、ロシアのバラライカの曲、FN(Unaited Union)の曲、最後にはきのこ狩りの季節なのでボサノバ調のシャンピニオンの曲などを披露しました。

その後は、この学校の卒業生が四人もいるイヴたちのアンサンブルの演奏でした。
このアンサンブルは、まるでジプシーのように、はじめは楽譜を使わずに耳で聴いて、曲に仕上げていく方法をとっています。
曲が出来上がってから楽譜をもらうのですが、音楽を眼からはじめない方法です。
私が日本にいたころ、ブルガリアの合唱団の多くがこの方法を使っており、国立ソフィア少年少女合唱団の指揮者、フリスト ネデャルコフ氏と知り合い、実際にその方法をブルガリアで見せてもらって本当にびっくりしまた感激しました。
かなり難しいメロディーや和声を耳だけで覚えていく方法です。
楽譜により忠実に正確に弾くように教育を受けてきた私にとってはかなりなショックでした。

イヴたちもヴァイオリンの個人レッスンや、オーケストラではまず楽譜から入っておりますが、このクラスロー フィオールのアンサンブルは耳からの演奏をしています。
すると不思議なことに何年すぎても頭のどこかに残っているようで、誰かが一つ曲を弾き始めると手が勝手に演奏できるのです。
楽譜から入って演奏し、最後に暗譜をして曲を仕上げていく方法をとると、しばらく弾かないとすっかり忘れてしまっていることが良くあります。

今日は本当はその学校の授業があるはずですが、火曜日に特別の演奏をしたのでお休みです。私は午後のバレエの伴奏だけなので、今日は洗濯等するつもりが、ニュースを見ながらミミちゃんとすっかり昼寝をしてしまいました。

夜は音楽学校のコンサートがあり、私の生徒たちはないので、演奏しませんが、ニッキィとイヴのオーケストラが演奏し、また、イヴたちのアンサンブルも演奏するので、保護者として聴きに行きます。
by obreykov | 2006-10-26 21:08
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